最近、旧型PCのHDDをSSDに換装して復活させ、再利用するケースが増えているのですが、SSD換装したPC 5台目にて、体感速度に変化なかったものがありましたので、原因を探って改善しようとして、SSD最適化(4Kアライメント)にたどり着いた事例を紹介します。

 HP ProBook 5330m(CPU:Core i5-2520M)の背面を分解してHDDをSSDに載せ替えます。

 まず、バッテリ側のカバーを開けます。

 次に、赤丸のネジ3点を外せば下半分のカバーが外せます。

 HDDケースを止めている黒いネジ3点を外すと横にスライドしてHDDが取り外せます。

 SSDはEaseUS Todo Backupでクローン処理済みです。ただし新品ではなくもっと古い別の旧型PCから引っこ抜いた1.8インチSSDでした。SAMSUNG製128GB(MMCRE28G8MXP-0VBH1, 1.8インチmicroSATA→2.5インチSATA変換ケースを利用)です。

 さて体感速度は…いつもと違ってHDDの頃と大差ありません。ベンチマークの値もこれまでのSSD化した同世代PCと比べても著しく劣っています。

 SSD高速化について、Webで調べた手法をいくつか試しました。デフラグ設定はオフにし、AHCIが有効になっていることなど、確認しましたが、遅いままです。Windows画面下部のタスクバーにある検索から「msinfo32」と打ちパーティション開始オフセット値を確認しました。43,795,968バイトとなっており、4096で割り切れません。SSD最適化(4Kアライメント)がされていないことが判明しました。

 しかしクローンをやり直すのはかなりの手間です。。クローン後に4Kアライメントはできないものかと探しました。まず「EaseUS Todo Backup」では、HDDからSSDにクローンした後の4Kアライメントはできません。4Kアライメントが無償版で可能なのは「EaseUS Partition Master(v16.8.0)」でした。似たソフト「AOMEI Partition Assistan Standard(v9.9.0)」では有償版のみ使える機能でしたので、EaseUS Partition Masterを使いました。

 最初、「未割り当て領域が不足しているため、操作を実行できません。」と出ましたが、

 Cドライブの容量を116.81GBから116.80GBに減らして、未割当領域を12MBほど用意したら、できるようになりました。

 EaseUS Partition Master左上の「1つの操作を実行する」をクリックすると再起動され、この画面になります。この処理に2~3時間ほどかかってました。

 SSD最適化(4Kアライメント)終了後、気になる挙動は…遅いままでした。4Kアライメント後でもベンチマーク値はほぼ変わらず、悪化している項目もあります。

 結果として、このHP ProBook 5330mはSSDのパフォーマンスがでていないのではなく、SSD単体または本体側のどこかにハードウェア的な異常があるとわかりました。通常、HDD→SSDに換装するだけで(4Kアライメントが未実施でも)体感速度は上がりますので、SSD換装しても効果が出ない(遅い)場合には、SSDやPC本体の不調や故障を疑ったほうが良さそうです。